2022年春の年会

講演情報

一般セッション

VI. 核融合工学 » 601-1 プラズマ工学(慣性核融合を含む)

[2L17-18] プラズマ工学

2022年3月17日(木) 17:25 〜 18:00 L会場

座長:大塚 哲平 (近大)

17:25 〜 17:40

[2L17] LHDにおけるボロン粒子による中性水素ガス抑制効果

*芦川 直子1,2、川手 朋子1,2,3、Zhen Sun4、Chenglong Li5 (1. 核融合科学研究所、2. 総合研究大学院大学、3. 国立天文台、4. プリンストンプラズマ物理研究所、5. 中国科学院等離子体物理研究所)

キーワード:核融合プラズマ、水素抑制、LHD

核融合プラズマ運転で安定な密度維持をするため水素リサイクリングを能動的に制御する方法として不純物粒子ドロッパー(IPD)によるボロン粒子供給がある。LHDでは上部ポートに同装置を設置しピエゾ素子への設定電圧により粒子落下量を調整する。ボロンによる水素同位体補足効果の一例として、壁への成膜プロセス中に水素と結合、もしくはボロン膜表面への水素粒子打ち込みに伴う水素との結合や化学スパッタリング効果が知られている。ボロン粒子落下に伴う水素バルマー線の減少開始時刻をLHDプラズマ実験で確認すると、ボロンがプラズマ周辺領域で接触した後、1秒以内に生じており、早い相互作用現象であると推測される。ボロン粒子による水素軽減効果がイオン化後に生じるのか、中性状態で寄与するのか、この問いを明らかにするため、プラズマ中へのボロン落下後に中性水素ガスを追加注入する実験を行い、発表ではその詳細について報告する。