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[2A03] BWR炉心および下部プレナム領域における固液間反応による金属デブリ形成挙動
(1) Fe-Zr融体とステンレス鋼の非等温反応による金属デブリ形成メカニズム評価
キーワード:金属デブリ、シビアアクシデント、非等温反応、Fe-Zr融体
福島第一原子力発電所事故では、下部プレナムに移行した燃料デブリが崩壊熱によって再溶融した際に、金属濃度の高い溶融物(金属プール)が形成されて圧力容器を破損させた可能性がある。本研究では、金属プールの元となる金属デブリの形成挙動を理解するため、高温溶融金属(Fe-Zr合金)とステンレス鋼(SUS316)の非等温反応実験を実施した。その結果、Zr含有量にかかわらず、界面には反応生成物が形成されてステンレス鋼への伝熱を妨げることを示した。さらに、Zr含有量が高い場合、一定温度以上のステンレス鋼に接触するとステンレス鋼表面全体を反応生成物が覆ってしまい、その濡れ挙動に融体のエネルギーが消費されることがわかった。炉心溶融物のキャンドリングモデルへの伝熱パラメータ条件設定に有用な材料学的な知見を示すことができた。