2023年秋の大会

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II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 202-3 中性子源・中性子工学

[2I18-20] パルス中性子源システムの利用とその改良

2023年9月7日(木) 17:25 〜 18:15 I会場 (ES総合館2F ES024)

座長:森下 祐樹(JAEA)

17:55 〜 18:10

[2I20] 電子加速器駆動短パルス中性子源の高強度化に向けた中性子発生標的システムの改良

*田代 拓馬1、佐藤 博隆1、加美山 隆1 (1. 北大)

キーワード:電子線形加速器、パルス中性子源、中性子発生標的、粒子輸送シミュレーション計算、減速材直列型配置

北海道大学電子線形加速器駆動パルス中性子源HUNSでは、非結合型減速材による短パルス中性子を用いた高波長分解能な飛行時間分析型中性子イメージング実験を行っている。但し、結合型減速材に比べ中性子強度は低くなっている。高精度な測定を高効率に行うためには中性子量を増やす必要があるため、中性子ビームラインの最上流にある中性子発生標的(Pb)からの中性子供給量を増やすことを考えた。そこで標的と減速材のカップリング向上のために、中性子ビームライン線上で標的と減速材を直列に並べる配置を考案した。この体系に対し中性子の強度とパルス幅、そして中性子検出に対するバックグラウンド粒子量(光子量)の3つを評価項目として、粒子輸送計算により標的の最適化を行った。その結果、短パルスを維持しながら強度は従来の1.34倍に高まる一方、Pb標的の自己遮蔽効果により光子は従来と同等に抑えられることがわかった。