2023年秋の大会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 201-1 原子核物理,核データ測定・評価・検証,核反応工学

[2N10-14] 荷電粒子反応

2023年9月7日(木) 14:45 〜 16:10 N会場 (工学部5号館2F 521)

座長:石塚 知香子(東工大)

14:45 〜 15:00

[2N10] 加速器駆動核変換システム開発のための核データ実験プログラム

*岩元 大樹1、明午 伸一郎1、西尾 勝久1、石 禎浩2、廣瀬 健太郎1、岩元 洋介1、栗山 靖敏2、前川 藤夫1、牧井 宏之1、森 義治2 (1. JAEA、2. 京大)

キーワード:加速器駆動システム、核データ測定、核破砕反応、高エネルギー核分裂反応

令和元年度から令和 4 年度にかけて、加速器駆動核変換システム (ADS) の研究開発のための実験プログラムを実施した。このプログラムでは、京都大学複合原子力科学研究所のFFAG加速器を用いて、ADS 標的材に対する100MeV領域陽子入射核破砕反応に関する核データを実験により取得した。具体的には、鉄、鉛およびビスマスに対する陽子入射二重微分中性子収量(TTNY)、鉛およびビスマスに対する中性子生成二重微分断面積 (DDX)、核破砕中性子による 237Np の核分裂率、208Pb(p,f)反応および209Bi(p,f)反応で生成される核分裂片の質量数分布および核分裂中性子に関するデータを取得した。測定データと様々な核反応モデルによる解析値を比較した結果、100MeV領域陽子入射核破砕反応における核反応モデルの高度化に向けて取り組むべき課題が明らかになった。