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[1C04] 過酷事故時の原子炉格納容器・原子炉建屋の安全性解析コードBAROCの開発
(2) FPエアロゾル挙動の詳細解析
キーワード:BAROC、3次元圧縮性流体解析、過酷事故、セシウム挙動、エアロゾル粒子、凝集、重力沈降、乱流沈着、原子炉建屋、トレーサー
当社で開発中の原子炉格納容器と原子炉建屋の熱流動解析コードBAROCに、核分裂生成物(FP)エアロゾル粒子の凝集モデルと重力沈降モデルを組み込み、FPエアロゾル粒子の拡散、沈着挙動解析を福島第一原子力発電所1号機の原子炉建屋の3次元モデルを対象に行なった。エアロゾル粒子の凝集モデルはポピュレーションバランス法を使用し、重力沈降モデルについては重力、浮力、流体抗力を考慮した重力沈降速度を対流拡散方程式に組み込んだ。水素、水蒸気とともに原子炉格納容器の上蓋(シールドプラグ)から原子炉建屋内に漏洩したと仮定したFPエアロゾルの流動や沈着挙動を解析した結果、凝集モデルによるエアロゾル粒子の粒径成長過程や重力沈降モデルによる原子炉建屋の下層階への沈降など、FPエアロゾル粒子のより詳細な挙動の解析が可能となったことが確認できた。