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[55] 都心部における公共交通サービスが来街者の活動空間に及ぼす影響に関する分析
-GPSによる行動軌跡データを用いて
キーワード:循環型バスサービス、活動空間、生存時間解析、GPS軌跡データ、都心地域
本研究は,神戸市の都心部で来街者を対象に実施したGPS調査結果を用いて,公共交通サービスが来街者の活動空間に及ぼす影響を分析することを目的とする.具体的には,まずGPSデータから来街者ごとに訪問箇所と移動を抽出しトリップチェインデータを作成するとともに,交通手段の判別モデルを構築し,来街者を利用交通手段の組み合わせにより分類する.次に,利用交通手段の組み合わせ別に訪問箇所・移動距離・移動時間・滞在時間にみられる特徴および訪問箇所・回遊経路の空間分布特性を把握する.さらに,個人の活動空間の大きさを二次モーメントにより計測し,組合せパターン別にその特徴を明らかにする.分析の結果,公共交通を利用することで,都心での活動が促進されるとともに,特に循環型バスサービスが高齢者の活動空間の広域化に寄与していることを明らかにした.