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[76] ロジットモデルを用いたテレワーク頻度を考慮した居住地分布の考察
キーワード:居住地選択モデル、テレワーク、ロジットモデル
本研究では、都市経済学の居住地選択モデルを基盤に、テレワークによる影響を考慮した場合の居住地選択のモデル化を試みる。既往の居住地選択モデルでは、条件付き最大化問題を用いて世帯の均衡配置を示している。しかし、世帯の居住地選択は確率的な行為と考えられるため、本研究ではロジットモデルを用いる。また、世帯の価値観に関して複数のタイプを設定し、それぞれのタイプごとにテレワーク頻度に応じた居住地分布の変化を示す。 その結果、テレワーク頻度が大きくなるに応じて居住地選択の多様性が増えること、価値観のタイプによって世帯数最大点の動きに違いが生じることがわかった。さらに、テレワーク普及後の余暇時間に対する価値観の変化を想定することで、出勤頻度がテレワーク普及以前の状態に戻った際に、都心の世帯数が以前よりも多くなる可能性を示した。