2022年度全国大会(第57回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[106]-[112]

2022年12月4日(日) 09:40 〜 12:10 第III会場 (8号館 823教室)

司会:近藤 早映(三重大学)、杉田 早苗(東京工業大学)

09:40 〜 10:00

[106] 地方都市の市街地における世帯減少の進み方の特徴

-兵庫県姫路市を対象とした市街地のスポンジ化に関する基礎的研究

○五十石 俊祐1、太田 尚孝2 (1. 北海道立総合研究機構北方建築総合研究所、2. 兵庫県立大学 環境人間学部)

キーワード:立地適正化計画、世帯減少、市街地のスポンジ化、地域性、地区の類型化

人口減少に伴い、全国的に市街地のスポンジ化が進んでいる。地区ごとに居住世帯や住宅の状況は異なることから、有効なスポンジ化対策やスポンジ化が顕在化するタイミングは地区ごとに異なると予想される。限られた予算やマンパワーの中で戦略的にスポンジ化に対応するためには、どの時期にどのような特徴の地区でスポンジ化が顕在化するのかを把握する必要がある。そこで、本研究では、地方都市における地区ごとのスポンジ化の進み方の特徴を把握することを目的に、各種統計データから姫路市内の小地域集計区の類型化を行った。その結果、姫路市の小地域集計区は12タイプに分類できると算出された。次に、将来人口推計結果から地区ごとにスポンジ化が顕在化する時期を特定し、その結果を地区のタイプごとに整理した。その結果、スポンジ化の進み方は4パターンに分類できると分かった。また、商業・工業的性格の強い地区は居住用途に特化した地区とはスポンジ化の進み方が異なると分かった。加えて、空き家化した住宅の継承や再流通が進みやすい特徴を有する地区ではスポンジ化の進み方が緩やかな傾向にあると把握できた。