AsCNP/JSNP/JSCNP 2019

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[CNP] シンポジウム

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[CNP_S8] シンポジウム8
これからの、抗うつ薬を用いたうつ病治療の展望

2019年10月11日(金) 10:30 〜 12:10 第3会場 (413+414)

オーガナイザー・座長:近藤  毅(琉球大学大学院精神病態医学講座)、座長:堀   輝(産業医科大学医学部精神医学教室)

日本のうつ病を取り巻く状況は、変遷の一途をたどり、社会学的な視点から見ても、現代の社会潮流の流れが大きく影響していると考えざるを得ない。重度の内因性うつ病の減少、メランコリアの軽症化、現代型といわれるうつ病の多様性、社会不安障害及び不安障害がベースになる軽度のうつ病の増加、自己愛性パーソナリティとの表現系としてのうつ病、広汎性発達障害など、このように大いなる多様性に満ちた状態である。ところで、抗うつ薬の進歩もめざましく、SSRI,SNRI,NaSSA,等の新規の薬物療法が1980年代後半から、現在まで大きな流れを作っており、治療における中心的な薬剤となっている。今後、これらの中心的薬剤は、特許が切れ、おそらく全てがジェネリックに置き換えられ、現在しh上で臨床治験が行われている、全く新規の薬理機序を持った薬剤が、出現してくるのも間もないのだろう。一体そういう時代の流れに合って、今後の、本来望ましい薬物療法とは何か。まだ、あまり、確定的な強いエビデンスも出ていない中で、今の時点で、それらをディスカッションすることは有意義ではないかと思われる。