日本認知心理学会第15回大会

講演情報

ポスター講演

ポスター発表: 知覚・感性, 人格・臨床, その他

[P2] ポスター2 《知覚・感性, 人格・臨床, その他》

2017年6月3日(土) 10:00 〜 12:00 ポスター会場2 (522教室)

[P2-03] 重りを持つと視力が上がる?

*米満 文哉1、成 儒彬1、中 響子1、山田 祐樹2、Marmolejo-Ramos Fernando3 (1. 九州大学大学院人間環境学府、2. 九州大学基幹教育院、3. アデレード大学)

キーワード:視覚、身体化認知、多感覚

重りを持つことは,価値判断や意思決定,距離や傾きの知覚など多くの心的処理や機能に影響することがこれまで明らかとなっている。なかでも,Gonzalo-Fonrodona & Porras (2013) では,両手に重りを持つと,副尺視力が上昇するという主張がされている。しかし,これは実験結果から統計的に導かれたものではなく,真偽は明確ではなかった。そこで本研究はこれを実験的・統計的に検討することを目的とした。20名の実験参加者が14—28 kgの重りを持ちながら副尺視力検査を行う条件と何も持たずに検査を行う条件のそれぞれに参加した。ブートストラップを用いた推定により先行研究のデータも含めた分析を行ったところ,重りを持つ条件では分散が有意に小さかった。したがって,検査中に重りを持つことで副尺視力が確かに影響されることが明らかになった。この現象について,身体化認知と多感覚症候群の両方の解釈から議論を行う。

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