日本認知心理学会第17回大会

講演情報

ポスター発表

[P1] ポスター発表1:記憶

2019年5月25日(土) 10:00 〜 12:00 セミナー室 (東館2階)

[P1-03] テスト効果はワーキングメモリ容量とは関係なく現れる

*田中 紗枝子1、岩木 信喜2、櫻庭 裕晃2、石川 高揮2、柿沼 岬2、山本 奨2 (1. 徳島文理大学、2. 岩手大学)

キーワード:テスト効果、ワーキングメモリ容量、検索による学習

学習内容をテストした場合、想起された情報がのちに想起されやすくなる現象はテストの直接効果であり、想起後の再学習が促進されることは間接効果である。これらの合成効果はワーキングメモリ容量の影響を受けない。本研究では、直接効果単独の効果とワーキングメモリ容量との関連を調べた。参加者(n = 120)ははじめに40対の無関連な単語対を1度学習した。その後、読み条件の20対は見て学習し、テスト条件の20対は手がかりの単語からターゲット語を想起することを2回繰り返した。一週間後に手がかり再生テストを実施し、テスト条件と読み条件の正答率の差をテスト効果得点とした。ワーキングメモリ容量として、カウンティングスパン、オペレーションスパン、リーディングスパンそれぞれの課題の標準得点の平均値を算出した。分析の結果、テスト効果はワーキングメモリ容量によらず発現することが分かった(r = 0.09)。

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