[PB044] 自閉症スペクトラム障害をもつ児童・生徒のヒト顔刺激に対する視線追跡の特徴
その発達過程
キーワード:自閉症スペクトラム障害, 視線追跡, 表情認知
【問題と目的】
本研究では,アスペルガー障害をもつ児童・生徒のヒト顔認識過程における視線パターンや表情認知が,どのような反応を示すかを検討する。また,顔認識にまつわる早期発達支援の基礎的知見の提供を目的とする。
【方法】
関東圏内の「発達障害の親の会」にて実験への参加意思が明示された者のうち,アスペルガー障害と診断された小学生9名(男性9名),中学生4名(男性3名,女性1名),高校生6名(男性6名)を対象に,非接触式モニター用視線追尾・視線計測システム(QG-PLUS)を用いた表情認知課題を実施した。顔線画及び顔写真の表情刺激について,「笑顔」,「泣き顔」,「怒り顔」,「真顔」の未知顔を使用した。各試行には,課題内容の提示後,表情刺激の提示(10秒間)と,表情刺激の表情を判断する質問の提示の繰り返しによって構成し,それぞれの部位の注視率を解析の対象とした(Figure 1)。
【結果と考察】
小学生,中学生,高校生に対する,それぞれの顔線画及び顔写真における表情認知課題の各注視領域の注視率を,エリア解析を用いて抽出し,分散分析をした(Table 1)。
その結果,相手の表情を判断する際,小学生,中学生,高校生において,表情認知過程における注視領域の各課題条件による注視率に際立った差異は示されなかった。
また,アスペルガー障害をもつ児童・生徒の表情認知における視線パターンは,「両目」「鼻」「口」という顔面表情の中核的特徴をもつ領域に,注視点が集中している傾向が示唆された。
本研究では,アスペルガー障害をもつ児童・生徒のヒト顔認識過程における視線パターンや表情認知が,どのような反応を示すかを検討する。また,顔認識にまつわる早期発達支援の基礎的知見の提供を目的とする。
【方法】
関東圏内の「発達障害の親の会」にて実験への参加意思が明示された者のうち,アスペルガー障害と診断された小学生9名(男性9名),中学生4名(男性3名,女性1名),高校生6名(男性6名)を対象に,非接触式モニター用視線追尾・視線計測システム(QG-PLUS)を用いた表情認知課題を実施した。顔線画及び顔写真の表情刺激について,「笑顔」,「泣き顔」,「怒り顔」,「真顔」の未知顔を使用した。各試行には,課題内容の提示後,表情刺激の提示(10秒間)と,表情刺激の表情を判断する質問の提示の繰り返しによって構成し,それぞれの部位の注視率を解析の対象とした(Figure 1)。
【結果と考察】
小学生,中学生,高校生に対する,それぞれの顔線画及び顔写真における表情認知課題の各注視領域の注視率を,エリア解析を用いて抽出し,分散分析をした(Table 1)。
その結果,相手の表情を判断する際,小学生,中学生,高校生において,表情認知過程における注視領域の各課題条件による注視率に際立った差異は示されなかった。
また,アスペルガー障害をもつ児童・生徒の表情認知における視線パターンは,「両目」「鼻」「口」という顔面表情の中核的特徴をもつ領域に,注視点が集中している傾向が示唆された。