[PD044] 苦手意識を誘発する他者の特徴
苦手な他者の特徴に関する尺度作成
キーワード:対人苦手意識, 青年期, 尺度作成
【問題と目的】
我々は多くの場合,他者と関係を持ちながら生活している。我々が見知らぬ他者と出会い,知り合う中で経験を積み重ね,人間関係を構築していくことは,自分自身の様々な側面を発達させ,また自分の人生を豊かにしてくれる。このことは自明の理である。しかし,我々はすべての他者と意気投合し,いつも心豊かになるとは限らない。ある他者と出会ったことで立腹したり傷ついたりすることも少なくない。ただ我々はそういう者とも付き合いを継続し,時には何かをともに実践しなければならないことがある。
本研究は,苦手意識を誘発するような他者の特徴を明らかにし,その者たちにどのような対処を行ない付き合いを継続すれば,当人にとって有効で且つ集団にとっても有益なのかを明らかにする。
本発表は,まず青年期が苦手意識を抱く相手にはどのような特徴があるのかを明らかにするものである。
【方 法】
予備調査1:大学4年生10名を対象とした自由記述による回答を5名により精査し合計62項目を抽出した。それらを使用して,予備調査2:大学3-4年生69名に6件法による質問紙調査を行なった。得られた回答に最尤法,プロマックス回転を行なった。固有値と解釈可能性から5因子29項目を苦手な他者の特徴に関する尺度の項目として選定した。この29項目を使用して,本調査を行なった。
本調査時期:2014年7月31日-8月6日。調査対象者:大学1年生139名(うち男性70名,女性68名。年齢範囲18-20歳,平均年齢18.46歳)。調査方法:質問紙調査。
【結果と考察】
苦手な他者の特徴に関する項目群について,「全くあてはまらない」から「非常によくあてはまる」に対し1から6の得点化を施した。最尤法による因子分析を行い,プロマックス回転を行なった。固有値と解釈可能性の観点から5因子とした。回転後の因子パターンをTABLE 1に示す。第1因子は「自分に都合よく行動する人」,「自分勝手な人」などの項目からなっており,「自己中心型」と,第2因子は「否定から入る人」,「高圧的な人」などの項目からなっており,「攻撃型」と,第3因子は「あまり話さない人」,「無表情の人」などの項目からなっており,「消極型」と,第4因子は「他者の話をあまり聞かない人」,「周りのペースを乱す人」などの項目からなっており,「他者軽視型」と,第5因子は「ネガティブな考え方の人」,「自分のことを受け入れられない人」などの項目からなっており,これを「散漫型」と命名した。ここで明らかとなった苦手な特徴を持つ他者についてどのような対処方略を用いれば個人や集団にとって有効かを明らかにしていく。
我々は多くの場合,他者と関係を持ちながら生活している。我々が見知らぬ他者と出会い,知り合う中で経験を積み重ね,人間関係を構築していくことは,自分自身の様々な側面を発達させ,また自分の人生を豊かにしてくれる。このことは自明の理である。しかし,我々はすべての他者と意気投合し,いつも心豊かになるとは限らない。ある他者と出会ったことで立腹したり傷ついたりすることも少なくない。ただ我々はそういう者とも付き合いを継続し,時には何かをともに実践しなければならないことがある。
本研究は,苦手意識を誘発するような他者の特徴を明らかにし,その者たちにどのような対処を行ない付き合いを継続すれば,当人にとって有効で且つ集団にとっても有益なのかを明らかにする。
本発表は,まず青年期が苦手意識を抱く相手にはどのような特徴があるのかを明らかにするものである。
【方 法】
予備調査1:大学4年生10名を対象とした自由記述による回答を5名により精査し合計62項目を抽出した。それらを使用して,予備調査2:大学3-4年生69名に6件法による質問紙調査を行なった。得られた回答に最尤法,プロマックス回転を行なった。固有値と解釈可能性から5因子29項目を苦手な他者の特徴に関する尺度の項目として選定した。この29項目を使用して,本調査を行なった。
本調査時期:2014年7月31日-8月6日。調査対象者:大学1年生139名(うち男性70名,女性68名。年齢範囲18-20歳,平均年齢18.46歳)。調査方法:質問紙調査。
【結果と考察】
苦手な他者の特徴に関する項目群について,「全くあてはまらない」から「非常によくあてはまる」に対し1から6の得点化を施した。最尤法による因子分析を行い,プロマックス回転を行なった。固有値と解釈可能性の観点から5因子とした。回転後の因子パターンをTABLE 1に示す。第1因子は「自分に都合よく行動する人」,「自分勝手な人」などの項目からなっており,「自己中心型」と,第2因子は「否定から入る人」,「高圧的な人」などの項目からなっており,「攻撃型」と,第3因子は「あまり話さない人」,「無表情の人」などの項目からなっており,「消極型」と,第4因子は「他者の話をあまり聞かない人」,「周りのペースを乱す人」などの項目からなっており,「他者軽視型」と,第5因子は「ネガティブな考え方の人」,「自分のことを受け入れられない人」などの項目からなっており,これを「散漫型」と命名した。ここで明らかとなった苦手な特徴を持つ他者についてどのような対処方略を用いれば個人や集団にとって有効かを明らかにしていく。