[P095] 保育学生におけるマイクロティーチングの学習効果に及ぼす協同作業認識と課題価値の影響
交互作用に着目して
キーワード:マイクロティーチング、協同作業認識、課題価値
本研究の目的は,学生の協同作業認識と課題価値の2つの認知変数がマイクロティーチング(MT)の学習効果に及ぼす影響性を,変数間の交互作用を考慮して検討することである。協同作業認識について,協同効用はMTの学習効果に正の影響を与えていた。また,課題価値について,利用価値はMTの学習効果に正の影響を与えていた。交互作用について,個人志向・互恵懸念が高い学生において,コストはMTの学習効果(学習状態の認識と学習意欲)に正の影響を与えることが示された。個人志向・互恵懸念が高い学生は,コストへ過敏に反応し,コストに伴う個人的損失への回避動機が強く働いたことで,MTへの学習動機づけが高まった可能性が考えられる。MTの学習効果と学習者の心理変数との関連が示され,MTの有効な実践方法の指針が得られた。