[P119] 他者の痛み評定課題後のサイモン課題遂行時の前頭前野活動
キーワード：他者の痛み、サイモン課題、NIRS
カウンセリング場面では，クライアントの姿勢や動きをカウンセラーが知覚することによってクライアントと同じ情動を共有体験し，刻々と変化するクライアントの情動をモニターしながら，よりクライアントの理解が深まっていく。しかし，共有体験はクライアントの情動理解の助けともなるが，逆転移による行動化をもたらす危険性がある。情動伝染や情動的共感の調節には実行機能によるトップダウン処理が有効である（Decety & Lamm，2006）。そこで本研究では，前頭前野活動から情動的共感の調整と実行機能との関連を検討するために，他者の痛み評定課題後に安静時間を設け，その後に実行機能課題であるサイモン課題を実施し，課題中，安静時とサイモン課題時の前頭前野活動を比較する。