日本教育心理学会第62回総会

講演情報

ポスター発表(教授・学習・認知)

[P] ポスター発表(教授・学習・認知): P055-P188

2020年9月19日~21日

[P162] 現職教員と教員志望学生の児童・生徒観および指導行動に関する研究(12)

改良版授業観尺度と改良版学習指導行動尺度との関連の検討

崎濱 秀行1, 藤田 正2, 林 龍平3 (1.阪南大学, 2.奈良教育大学, 3.関西福祉科学大学)

キーワード:児童・生徒中心的な視点、教師中心的な視点、両視点の併存

本研究の目的は,研究(10)・研究(11)で用いた,改良版児童・生徒観尺度および改良版学習指導行動尺度の下位尺度間の関連を検討することである。近畿地方の大学生118名(男性43名,女性75名,平均年齢19.7歳)が,webを通じて改良版児童・生徒観尺度および改良版学習指導行動尺度に回答した。その結果,「学習指導性」―「児童・生徒中心的学習指導行動」および「自律・自己統制性」―「教師中心的学習指導行動」間で中程度の相関が見られた。また,「学習指導性」-「自律・自己統制性」および「児童・生徒中心的学習指導行動」―「教師中心的学習指導行動」間の相関も有意であった。このことから,児童・生徒中心的(教師中心的)な児童・生徒観を重視するほど児童・生徒中心的(教師中心的)な学習指導行動を重視する傾向があるのに加え,回答者個々の中において,「児童・生徒中心的」な視点と「教師中心的」な視点とが併存している可能性が考えられる。