日本地質学会第128年学術大会

講演情報

ポスター発表

R17[レギュラー]情報地質とその利活用

[3poster66-68] R17[レギュラー]情報地質とその利活用

2021年9月6日(月) 16:00 〜 18:30 ポスター会場 (ポスター会場)

16:00 〜 18:30

[R17-P-1] MyMap3D Makerの開発と公開

*西岡 芳晴1、北尾 馨2 (1. 産業技術総合研究所地質調査総合センター、2. 合資会社キューブワークス)

キーワード:ウェブサイト、3D、標高、地形、Web API

1.概要
 MyMap3D Makerは,極めて簡単に3Dウェブページを作成,公開するためのウェブアプリケーションである.MyMap3D Makerでは,各種パラメータ等をグラフィカルユーザーインターフェイスを用いて設定でき,効果をその場で確認できる.設定の完了後は結果をURLとして生成するので,そのURLを他のユーザに紹介するこより完成した3Dウェブページを共有できる.そのURLを自サイトに埋め込むことも可能である.
 MyMap3D Makerは3D表示エンジンとしてMyMap3D APIを利用する.MyMap3D APIは,パソコンのGPUを直接制御するWeb GLを介して3D描画を行い,高速化を図っている.JavaScriptライブラリとしてはthree.jsを使用している.
 MyMap3D Makerは,本稿執筆時点では公開準備中ではあるが,以下のURLから近日中に正式公開予定である.

https://gbank.gsj.jp/seamless/mymap3d/maker/

2.操作法
 MyMap3D Makerは画面左側に操作パネル,右側にプレビュー部を持つ.操作パネルにおける各操作項目はグループに分類され、グループごとに操作項目の開閉を可能としている.アプリケーション起動時はすべての項目が閉じた状態である.操作項目の下にはテキストボックスを配置し,生成されたURLが表示される.URLは操作の都度自動で書き換えられる.操作パネル下段には各種ボタンを配置し,それぞれ対応した機能を提供する。
 プレビュー部は操作に応じて自動で書き換えられ,常に設定に応じた描画となっている.ただし,最終的に生成されるページではボタン操作,マウスによる視点移動,3D地形クリックによる凡例表示機能を装備するが,それらの挙動は本件アプリケーションの操作項目の反映と相容れないため,プレビュー部でのイベント処理は無効化している.
 また,2D地図による値設定機能を装備している.2D地図部は操作項目内のボタン操作により,プレビュー部の画面を切り替えて表示する.起動時はMyMap3Dのデフォルト設定(富士山を南の空から俯瞰表示)でプレビュー画面を描画する.

3.特徴
 MyMap3Dでは,公開されている任意の地図タイルを背景やオーバーレイとして使用できる.また,地形データも変更できる.それらはドラッグ&ドロップマップ(西岡, 2019)の仕様にも対応している.地形データとしては,シームレス標高タイル(https://gbank.gsj.jp/seamless/elev/)として公開されている様々なデータも利用可能である.

 地質図の理解には3D表示機能が有効である.本研究は地質情報利活用を促進することを目的として進められている.関係者のご助言をいただければ幸いである.

・引用文献
西岡(2019) ドラッグ&ドロップマップの考案と試験実装,情報地質,30,111-114