一般社団法人日本老年歯科医学会 第29回学術大会

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一般演題ポスター

実態調査

実態調査

2018年6月22日(金) 09:50 〜 16:50 ポスター会場 (7F イベントホール)

[P一般-052] 当センターにおける高齢障害患者の実態調査

○田島 理矢子1、細久保 真理子1、松永 奈津希1、岩崎 ひとみ1、小林 登美子1、片浦 貴俊1、穂坂 一夫1、安藤 正晃1 (1. 一般社団法人名古屋市歯科医師会名古屋歯科保健医療センター)

【目的】
 我が国においては世界に例のない高齢化が進んでおり,認知症も激増すると予想される。また,高齢者では生理機能の低下,全身疾患合併の増加,口腔機能の低下などが見られるようになる。
 障害者の高齢化では,障害の上に様々な機能低下や全身疾患合併などにより,対応方法等を再考する必要性が生ずると思われる。今回,障害者の歯科的健康管理の資料を得る目的で当センターの高齢障害患者について調査を行った。
【方法】
 対象は2016年4月1日から2017年3月31日までの間に当センターを受診した患者802名(実数)とした。
 方法は診療録から年齢,性別,主な障害の種類を調べ,年齢分布等を検討した。なお,データは連結不可能匿名化とし個人が特定できないように配慮した。
【結果と考察】
 対象者の年齢は平均32.5±17.1歳,分布は15歳未満16.8%,15〜64歳78.9%,65〜74歳2.4%,75歳以上1.9%であった。平成28年人口推計では,65〜74歳13.9%,75歳以上13.3%であり,当センターの高齢化率は低値であった。今後はこの値が高齢障害者の歯科医療ニーズを満たしているか検証する必要性が考えられる。性別は男性64.0%,女性36.0%であった。障害別65歳以上の割合は,精神遅滞0.8%,脳性麻痺以外の肢体不自由41.7%,感覚器障害28.6%,精神障害20.0%と,各障害に加え高齢者としての対応も必要であると考えられる。さらに,認知症100%,脳血管障害50.0%,内部障害40.0%であり,これらの障害では高齢になってから発症することが多いため高い値を示したと考えられる。
 障害者歯科医療においても高齢化への対応が必要であると考えられた。