一般社団法人日本老年歯科医学会 第31回学術大会

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教育

[P一般-101] 新たに導入した高齢者歯科学に関する臨床実習のプログラム

○竹内 一夫1、宇佐美 博志1、宮本 佳宏1、瀧井 泉美1、上野 温子1、水野 辰哉1、髙濱 豊1、山口 大輔1、加藤 大輔1、宮前 真1、村上 弘1、武部 純1,2 (1. 愛知学院大学歯学部高齢者歯科学講座、2. 愛知学院大学歯学部有床義歯学講座)

【目的】
 歯学教育モデル・コア・カリキュラム平成28年度改訂版の改訂の概要において、「超高齢社会への対応」の重要性について述べられている。そこで当講座では、3年生の基礎実習で「多職種連携に関連するシミュレーション実習」を行い、さらに2019年度から開始した新しいカリキュラムの臨床実習では高齢者歯科学の実習を導入した。今回は臨床実習について報告する。
【方法】
 臨床実習は歯学部5年生において行われた。1学年を13余名×10斑に分け、4月から12月にかけて実施した。実習の内容は、1)高齢者の診察(医療情報の収集・分析・治療計画の立案)、2)高齢者の医学的評価(全身状態の評価・生体モニタリング)、3)高齢者の医学的評価(認知機能の評価)、4)高齢者の介護技術(介護技術・口腔ケア・高齢者疑似体験)、5)高齢者の栄養(栄養評価と食事指導)、6)高齢者の口腔機能1(オーラルフレイル,口腔機能低下症,咀嚼)、7)高齢者の口腔機能2(摂食・嚥下)、8)高齢者の口腔機能3(構音)、9)高齢者の口腔機能4(間接訓練,直接訓練)に関する講義と実習を行った。また、在宅歯科医療学寄附講座において従来から行われていた高齢者施設での臨地実習も継続して行った。
【結果および考察】
 担当した教員から、受講した学生が積極的に実習に参加する姿勢がみられたとの評価があった。本実習は講義で学んだ高齢者歯科学について実習を通して理解を深めることのできる有用な実習と考えられた。一方、反省点としては一部の教材の開発が不十分であったことや、実習時間の配分について工夫が必要と考えられた。
 新たに導入した高齢者歯科学に関する臨床実習のプログラムは、高齢者歯科学の教育方法としてユニークな内容である。今後は実習の教育効果について評価するとともに、次年度以降も基本的な構成について維持しながら改善と継続を行いたいと考えている。