第14回 日本抗加齢医学会総会

セッション情報

クリニカルワークショップ

クリニカルワークショップ2

食事は糖質制限?、カロリー制限?

2014年6月7日(土) 15:00 〜 16:00 第2会場 (小ホール 5F)

座長:板東浩(きたじま田岡病院/徳島大学), 中村巧(医療法人社団中村整形外科リハビリクリニック整形外科)

【座長の言葉】
長年日本で指導されてきた食事療法は、食品交換表に基づく「カロリー制限 (calorie restriction, CR)」であったが、近年欧米から導入された「糖質制限(low carbohydrate diet, LCD)」による効果が注目されている。本邦では江部康二氏がLCDの有効性を早い時期から提唱し(2001~)、日本初の糖質制限食の本を刊行(2005)。また、整形外科医の中村巧氏はLCDと運動による減量やロコモ・メタボへの優れた効果を唱え、著書「100歳を超えて人生を走れる身体づくり」(2010)でアンチエイジングの実践法を示し、臨床症例(2000例以上)を積み重ねている。これらが、日本病態栄養学会(2012.1)の議論(CR vs LCD)につながり、歴史的な変換点になったと考えられる。本領域の理解が劇的に広がり、日本糖尿病学会(2012.5)はDebate to Consensus 5で緩やかな糖質制限を認め、提言(2013.3)にも反映された。一方、プライマリ・ケアの現場でも、積極的に糖質制限を取り入れている実地医家が多くなっている。そこでこのセッションでは、メタボ・ロコモ対策の観点から板東浩氏が、実地医家の立場からこれまでのCRにもとづいた栄養指導とLCDの比較を石橋幸滋氏が概説する。また、CWSにふさわしい企画「魅力的な運動療法によるメタボ・ロコモ対策の実践」として、櫻井かほる氏が実技指導を合わせて行う。以上、臨床的有用性が高く魅力的なCWSから多くを学び、諸氏が全国各地での実践に参考として欲しい。