第14回 日本抗加齢医学会総会

セッション情報

分科会シンポジウム

分科会シンポジウム1

“人は血管とともに老いる”─血管から考える抗加齢

2014年6月7日(土) 09:00 〜 10:30 第3会場 (1003 10F)

座長:堀内正嗣(愛媛大学大学院医学系研究科分子心血管生物・薬理学), 光山勝慶(熊本大学大学院生命科学研究部医学系生体機能薬理学)

【座長の言葉】
“人は血管とともに老いる”と言われるように、全身すべての組織の老化に血管が関与している。血管は抗加齢戦略の最も重要なターゲット臓器である。血管は主として内皮細胞、平滑筋細胞、外膜細胞から構成されるが、それぞれの細胞は老化により固有のフェノタイプを呈し、互いに相互作用を及ぼし合い炎症、酸化ストレスを介して、内皮障害、平滑筋細胞の増殖・遊走、動脈硬化、プラークの形成、血栓形成を促進し、脳卒中、認知症、虚血性心疾患、心不全、CKD等の脳心血管病の成因に関与する。また、血管老化を促進する因子として、高血圧、糖尿病、脂質異常症、メタボリックシンドローム等のいわゆる血管危険因子が挙げられる。
近年、血管老化の基礎および臨床的研究は目覚ましい進歩を遂げており、次々と新しい知見が報告されている。血管老化のマーカーの開発や臨床応用、各種生活習慣病による血管老化の分子機序、老化を調節する遺伝子やエピジェネティックな因子等の発見に関して、興味深い知見が報告されている。
本シンポジウムでは、この分野をリードしている研究者に、血管老化に関する基礎及び臨床面での最新のデータを発表いただき、血管からみた抗加齢戦略について討論する予定である。多くの先生方の参加と積極的なデイスカッションを期待しています。