第21回日本救急看護学会学術集会

講演情報

一般演題(ラウンドテーブルディスカッション (RTD))

看護教育

[RTD7] RTD7群 看護教育

2019年10月4日(金) 15:50 〜 17:00 RTD会場 (2F 国際会議室)

座長:樅山 定美(医療創生大学)

[RTD7-1] 救急病棟におけるPNSの現状と今後の課題

古謝 美智子, 比嘉 美津代, 城間 敦, 兼城 智香子, 神村 知佳子 (琉球大学医学部附属病院救急病棟)

A病院では2012年よりパートナーシップナーシングシステム(以下PNSとする)が導入された。A病院救急病棟は、2014年に新設病棟として開設されると同時にPNSを導入し4年目を迎える。2018年から新卒看護師の配置に伴いPNSに関しての不満が多く聞かれた。そこで、現状調査を行った結果より自己完結型の看護が根強く定着されており、パートナーとしての立場が対等でない事やタイムマネージメントが出来ていない事、また個々のPNSについての捉え方の違いが浮き彫りになった。A病院救急病棟におけるPNSの見直しと再構築に向けて今後の課題が明確になった。
研究目的:A病院救急病棟におけるPNSの現状と今後の課題を明らかにする。
研究対象:A病院救急病棟看護師18名
研究方法:質的帰納的研究、6項目の設問を用いメリット、デメリットについて自由記述式でアンケート調査を実施した。
結果:アンケート結果より総数183のコードが抽出し、更に28のカテゴリ―にまとめ、自記式質問用紙の内容に沿って6つの視点に分類した。【安全・安心なケアが出来る】【業務の効率化】【タイムリーな指導】【患者やパートナーと円滑なコミュニケーションがはかれる】【パートナーとのコミュニケーション不足】【パートナーに対する負担】【指導体制が不十分】【インシデントのリスク】
考察:1、安心・安全、業務が効率に出来る事をメリットと上げている反面、インシデントのリスクや業務が非効率的だと相反する意見も多かった。2、コミュニケーション不足や、パートナーへのストレス、業務の負担感、上下関係が生じ対等になれないという意見も多くありマインドの弱さが浮き彫りになった。3、経験の浅い看護師にとってはタイムリーな指導やその場で学べるというOJTの教育的効果を感じている一方で中堅看護師からは指導方法が統一されていない事や新人評価が難しい。という事が分かった。