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[R8P-13] 鏡肌を構成する物質の変形特性
キーワード:鏡肌、微細組織、断層強度、摩擦係数
本研究が対象とした鏡肌は,断層面上に普遍的に認められる平滑で鏡の様な光沢を持つ面として知られている。しかし鏡肌がどのような断層運動の結果生じたものか,またその形成過程も全く理解できていなかった。このことを理解する目的で,本研究では,天然に露出する鏡肌の微細組織の観察と断層運動の模擬実験を通じて研究を行った。その結果,鏡肌は断層運動の際に生じる「脆性変形」と「摩耗」が,断層面近傍(約50 um -100 um)に集中することで生じることや,「垂直応力」と「すべり距離」が増大するとともに鏡肌の形成率が増大し,かつ「摩擦係数」も低下することが明らかとなった。そして最も重要な結果は,一旦鏡肌が生成された断層面は,クリープ性断層運動につながりえるとの可能性を得ることができたことである。