一般社団法人日本鉱物科学会2023年年会・総会

講演情報

口頭講演

R1:鉱物記載・分析評価(宝石学会(日本) との共催セッション)

2023年9月14日(木) 13:30 〜 16:30 820 (杉本キャンパス)

座長:北脇 裕士(中央宝石研究所)、黒澤 正紀(筑波大学)、坂野 靖行(産総研)

16:15 〜 16:30

[R1-11] 熱水性シリカ脈に付随する種々の有機鉱物類の成因と生成メカニズム

*田中 陵二1,2、井上 裕貴3、石橋 隆4、萩原 昭人 (1. 相模中央化学研究所、2. 東海大理、3. 九大院理、4. 阪大総合博)

キーワード:浅熱水性、多環芳香族炭化水素、北海道石、ベンゾ[ghi]ペリレン、有機鉱物

北海道二ヶ所をはじめとする国内サイト数ヶ所で、浅熱水性シリカ脈に付随する多環芳香族炭化水素(PAH)系有機鉱物の産出を見出した。これらは、カルパチア石(コロネン結晶)、ベンゾ[ghi]ペリレン結晶、ピセン結晶などよりなる。これらは若干の固溶挙動は見られるが、大部分は純度の高い有機物の分子結晶である。これは、PAH系有機鉱物においては、分別結晶化が強く起こることを意味する。ベンゾ[ghi]ペリレンについては、北海道石(hokkaidoite)の名で新鉱物認可を受けた。