The 67th Annual Meeting of the Japanese Association of School Health

Presentation information

一般演題

オンデマンドプログラム » 一般演題

国際学校保健(OP-1501~1504)

照屋博行(福岡教育大学・九州共立大学名誉教授)

[OP-1503] カンボジアの看護教員の学校保健学へのニーズ

清水裕子1, 三宅実1, 宮嵜亮1, 峠哲男1, 上原星奈1, 岩本優子2, 宮嵜彩3 (1.香川大学 自然生命科学系, 2.広島大学歯学部, 3.徳島大学歯学部)

【目的】本研究ではコロナ禍により渡航が困難であったため,モデル事業内容をテキストとする遠隔研修を行って,カンボジアの看護教育者らの学校保健ニーズを抽出することを目的とした.【方法】方法は質問紙調査であり,2021年2月に実施した.対象者は,調査Aが国立A大学看護教員15名(内3名がモデル事業参加),首都私立学校S.Ns. 6名(全員モデル事業参加),調査Bが何れもモデル事業に参加したA大学看護教員3名,私立学校保健管理者2名であった.質問紙は,調査Aではリモート研修用学校健診テキストの理解度・満足度各10項目4件法,調査Bはファシリテーターの知識とし理解度満足度が其々14項目4件法と記述3項目であった.分析は記述的に行った.【結果】テキストの理解度はA大学教員が3.6±0.2,私立学校S.Ns.2.8±0.3,満足度はA大学教員3.7±0.2,私立学校S.Ns.3.1±0.2であった.大学教員はモデル事業に参加しなくても事業に参加した現場のS.Ns.より理解度も満足度も高く,動機づけられたといえる.またファシリテーターの回答は,カンボジア児童の実態の知識の値が低く,1.5~2.3であった.記述回答では,研修は高度に専門化されており専門能力が向上した,モデル研修後学校の健康診断に取り組む機会はない,日本のカンボジアでの学校保健と健康診断の支援を望む,であった.【結論】日本の学校保健の知識と技術を継続的に学習したいとのニーズがあることが分かった.