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[O-3-2] VALIANT Captiviaの早期手術成績
Keywords:tasakura, tasakura
【目的】2012年5月より,本邦において使用可能となったのVALIANT Captivia(VC)の早期手術成績について報告する。【方法】対象は,2012年5月~2014年6月に当科でVCを使用しTEVARを施行した50例(男性34例,女性16例,年齢41~87,平均68±11歳)である。病態の内訳は,B型大動脈解離[DAA(B)]16例,遠位弓部大動脈瘤12例,下行瘤12例,既存ステントグラフト(SG)末梢のerosion 5例,外傷性大動脈損傷4例,その他1例であった。緊急手術(10例,20%)は外傷性大動脈損傷4例,DAA(B)破裂の3例,遠位弓部大動脈瘤切迫破裂3例であった。Medtronic社の規定に準じた原則禁忌症例は 32例(64%)〔DAA 14例,下行大動脈領域のSG治療既往11例,破裂または切迫破裂7例〕であった。左鎖骨下動脈閉塞を必要とした症例は23例(46%),コイル塞栓を施行した症例は17例(34%),axillo-axillo bypass施行例は4例であった。【成績】原則禁忌症例64%を含めた困難症例が多かったが全例で手術手技は成功した。手術時間は54~291(平均136±58)分。手術病院死亡なし。主要合併症(脳梗塞,下半身麻痺)なし。術後1週間以内のfollow-up CTではtype 4 endoleakを10例(20%)に認めたが時間経過とともに完全に消失した。しかし,DAA(B)破裂(大動脈-気管支瘻)の1例と遠位弓部大動脈瘤切迫破裂で8PODに大動脈-気管支瘻を発症した1例は,術後も気管からの出血が持続し止血に難渋した。【まとめ】VCを原則禁忌32症例(64%)を含む50例に使用したが早期手術成績は良好であった。しかし,周術期にtype 4 endoleakを高率(20%)に認めたため,破裂症例に対する使用や周術期の評価には厳重な注意が必要である。