コンクリート工学年次大会 2015(千葉)

講演情報

第37回コンクリート工学講演会(B.構造・設計) » 破壊力学/既存構造物の調査/維持管理・ライフサイクル

維持管理・ライフサイクルⅡ

2015年7月16日(木) 13:00 〜 15:00 第5会場 (3F 303号室)

[2230] 塩害により著しく劣化した実橋から切り出した鉄筋コンクリート桁の載荷実験と残存耐力の試算

座長(土木):下村匠
座長(建築):高橋典之
講演者:久米仁司1, 下里哲弘2, 淵脇秀晃3, 砂川章次4
(1.南伸技術部 2.琉球大学工学部 環境建設工学科 3.琉球大学工学部技術部 4.中央建設コンサルタント第一設計部)

キーワード:deteriorate, loading static test, residual capacity, salt damage, 劣化, 塩害, 残存耐力, 載荷実験

本論文は,厳しい塩害環境で約56年間供用された鉄筋コンクリートT桁(以下RCT桁と示す)橋の撤去に際し,桁を切り出して静的載荷実験を行い,残存耐力がどの程度あるかについて研究した。対象とした桁は劣化の程度が大小の中間桁,劣化の進んだ鉄筋コンクリート製の高欄を有する側部桁である。その結果,静的な残存耐力は著しい劣化状況の桁であっても鉄筋コンクリート梁の計算が適用でき,劣化が進み鉄筋とコンクリートの付着が完全に切れている状態の場合には,桁の外側の鉄筋が有効に働かない場合があり,耐力が低下するが,コンクリートが剥落していない桁は,概ね設計時に想定した耐力は残存すると考えられる。