[1005] 高炉スラグ細骨材・微粉末による空隙構造の緻密化の相違とコンクリート硬化体物性への関与
キーワード:BFS sand, BFS powder, air permeability, pore volume, pore structure, MIP, 高炉スラグ細骨材, 高炉スラグ微粉末, 透気係数, 空隙率, 空隙構造, 水銀圧入法
本研究では,高炉スラグ細骨材を用いた硬化コンクリートの物性について,空隙構造を基に理解することを試みた。高炉スラグ細骨材が含有する微粒分を除去することで,細骨材または微粉末自体の影響を分離して捉えた。高炉スラグ微粉末は直径400 nm以下の空隙のみを,高炉スラグ細骨材は,水銀圧入試験測定範囲(10 - 数千nm)における全ての空隙を緻密化している。また,微粉末ではなく高炉スラグ細骨材によって緻密化された400 nm以上の空隙と透気係数の間に強い相関関係が確認できた。高炉スラグ細骨材は,モルタル部の400 nm以上の空隙を緻密化することで,物質移動抵抗性を効率的に高めていると言える。