コンクリート工学年次大会2023(九州)

講演情報

第45回コンクリート工学講演会

B. 構造・設計 » スラブ/プレストレストコンクリート

スラブ/プレストレストコンクリート

2023年7月7日(金) 13:00 〜 15:00 第9会場 (410)

座長:吉武謙二 (土木),坂下雅信 (建築)

[2094] 鉄筋コンクリート構造物における乾燥収縮拘束応力の影響

山本俊彦 (大同大学)

キーワード:拘束応力、乾燥収縮、鉄筋コンクリート造スラブ、剛性低下、ひび割れ、restraint stress、drying shrinkage、reinforced concrete slab、rigidity reduction、cracking

乾燥収縮を拘束することによって発生するコンクリートの引張応力が,鉄筋コンクリート構造物に及ぼす影響について検討した。拘束度が高い場合の拘束応力は3MPa程度に達し,ひび割れの発生は避けられない。また,拘束応力の時間変化では,初期に急速な応力の増大が生じる。FEMモデルによる鉄筋コンクリート造スラブの解析では,拘束応力による剛性変化,ひび割れ幅の増大,鉄筋応力・曲げ応力の変化を明らかにした。実験値との比較では,FEM解析モデルでよくその性状を表すことが確認された。解析では,拘束応力によりスラブの特性は,剛性が弾性値に比し0.26,ひび割れ幅は0.8mm,鉄筋は降伏応力にも達することが示され,これらは実際の実験値ともよく対応した。