[1300] Mechanical and chemical properties of the concrete used in the base of rotary kilns built in Taisho and early Showa era.
Keywords:大正、昭和初期、経年コンクリート、セメント工場、ロータリーキルン、地中部、炭酸化
大正2年と昭和8年にセメント工場に建造されたロータリーキルン台座の地中部からコンクリートを採取し,諸性状を評価した。同時代における複数のコンクリートの文献報告値と比較すると,推定された配合はいずれのコンクリートも一般的と考えられた。地中にあったことにより,中性化深さは小さかった。昭和8年のコンクリートは大正2年と比べて高強度を示し,時代にともなうセメントの強さ性能の向上が示唆された。地中部では,比較試料とした地上部と比べ水和が進んでいることが,細孔径分布などから示された。水酸化カルシウムの消失が認められ,長期間を経たコンクリートの特徴的な現象と考えた。