コンクリート工学年次大会2025(盛岡)

講演情報

第47回コンクリート工学講演会

A. 材料・施工 » 物性一般

物性一般2

2025年7月17日(木) 13:40 〜 15:10 第6会場 (アイーナ8階 802)

座長:中田清史(建築),中山一秀(土木)

[1300] 大正および昭和初期に打ち込まれたロータリーキルン台座コンクリートの諸性状

澤木大介1, 大和田仁1, 坂本浩幸2, 柴田真仁2 (1.原子力環境整備促進・資金管理センター 2.太平洋コンサルタント)

キーワード:大正、昭和初期、経年コンクリート、セメント工場、ロータリーキルン、地中部、炭酸化

大正2年と昭和8年にセメント工場に建造されたロータリーキルン台座の地中部からコンクリートを採取し,諸性状を評価した。同時代における複数のコンクリートの文献報告値と比較すると,推定された配合はいずれのコンクリートも一般的と考えられた。地中にあったことにより,中性化深さは小さかった。昭和8年のコンクリートは大正2年と比べて高強度を示し,時代にともなうセメントの強さ性能の向上が示唆された。地中部では,比較試料とした地上部と比べ水和が進んでいることが,細孔径分布などから示された。水酸化カルシウムの消失が認められ,長期間を経たコンクリートの特徴的な現象と考えた。