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[1A32P] ORIHIME®︎を経膣メッシュ手術に使用するための術式の工夫
Keywords:メッシュ脚、アップホールド型TVM、ORIHIME®
経膣メッシュ手術に唯一使用可能なPTFEメッシュORIHIME®は摩擦係数が小さいことから脚によるメッシュ位置の保持が難しいことが問題である。メッシュ脚の保持を周囲組織との癒着による接着に期待せず、SSLへの縫合など強固な接着方法にすることが必要である。CAPIO®を使用する縫合が考えられるが、技術的に難しい。そこでメッシュ脚にvarbを作成し(TVM-UPB)、アームスルーを使用し仙棘靭帯を貫通させ、メカニカルに逆進しないようにする方法を考案した。目的:前方下垂を主としたP O Pに対するT V M-UPBの有効性、安全性を検証する。対象:前方T V Mの対象となる症例で術後6mまで経過観察できた症例52例。方法:Uphold型メッシュの両側の脚にvarbを作成し、trans-gluteal routeで仙刺靭帯を穿刺し最小限剥離した膀胱側腔からメッシュ脚を挿入する術式で、メッシュ脚を挿入した。詳細な工夫は動画で示したい。後方視的にこの52例の周術期合併症と6ヶ月までの再発および合併症につき検討した。ORIHIME®およびPolyform®を用いたT V M-A2の前向き試験の症例それぞれ50例を対照とした。結果:3群間に術前のパラメーターに有意差なく、手術時間、出血量にも差はなし。周術期の合併症なし。6mまでのメッシュ関連合併症なし。6ヶ月までの再発はT V M—U P B群1例(1.9%)でPolyform®群2例(4.8%)、ORIHIME®群5例(10.9%)より少なかった。考察:varb作成により、メッシュ脚の滑りが防止されることが示唆された。