日本女性骨盤底医学会 第25回学術集会

講演情報

一般演題

保存的治療(POP)

ペッサリー

2023年8月5日(土) 13:15 〜 13:45 第1会議室 (日本教育会館 8F)

座長:増田 洋子、古谷 健一

13:30 〜 13:35

[1B7P] 当クリニックにおける骨盤内臓器脱患者のペッサリー管理の実態と課題

○瀬戸口 志保1、奥田 比佐志2 (1. 成城せとぐちクリニック、2. 至誠会第二病院 泌尿器科)

キーワード:骨盤内臓器脱、ペッサリー管理、自己着脱

当院は2019年12月開業した泌尿器科・女性泌尿器科を標榜するクリニックである。当院で経験した骨盤内臓器脱患者のペッサリー管理の実態について報告し、考察を加える。【方法】2019年12月から2022年11月に当クリニックに来院された患者POPQStage3以上と診断された患者105名(他院で導入されたものを除く)中ペッサリー管理を選択した患者92例について報告する。選択患者全員に自己着脱について説明行い、手技取得に強い抵抗がある場合を除いた患者に指導行った。指導は助産師資格を持つ看護師がマンツーマンで行い、15-30分の間での手技取得を目指した。【結果】92例中74例に自己着脱指導行った。そのうち73例は手技取得が可能だった(家族や施設職員による着脱3名含む)。自己着脱管理群の平均年齢68.17±12.43に対して留置群82.83±5.91だった。留置後の管理は、1-6か月ごとの受診を指示する中、6か月以上再受診がないのは自己着脱群18例、留置群1例だった。全例電話でその後の経過確認・再受診指示を行ったところ18例中13例に確認がとれ、留置群1例は他院で管理されており、自己着脱群13例中10例は問題なく管理されており、1例は他院で手術、1例は症状改善しペッサリー管理自己中止していた。【考察】自己着脱の手技取得は多く可能であったが、未来院となるケースがあり、導入時に十分な教育と半年以上来院がない場合の対処のマニュアルの必要性を感じた。