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[1B13P] 骨盤臓器脱患者の術後における排尿自立支援の役割
Keywords:骨盤臓器脱、排尿自立支援
【目的】排尿自立支援は尿道カテーテル抜去後に包括的排尿ケアを実施したものに対し診療報酬が算定できるものである。骨盤臓器脱(POP)患者は術後に尿閉、尿失禁のリスクがあるため従来から排尿日誌、残尿測定、骨盤底筋トレーニングの指導といった包括的排尿ケアが行われており、排尿自立支援の対象となる。そこで今回我々は排尿自立支援がPOPの術後管理にどの程度貢献できるかを明らかにするために検討を行った。【対象・方法】2023年3月から2022年11月の間にPOPに対し手術を受けた患者の中で排尿自立支援を行った患者のカルテより、介入前後の下部尿路機能障害に関する評価を抽出し比較検討を行った。【結果】今回405例、平均年齢72.1歳(37-92)に対し介入を行った。下部尿路機能障害の評価のうち、排尿自立度スコアは介入前後で99%以上がスコア0(自立)であった。残尿量スコア2点(200ml以上)は抜去直後5%であったが退院時は1.2%に減少した。退院時に自己導尿が必要であったのはTVM術後の2例(0.5%)であった。尿失禁スコアが1点以上の割合は抜去直後9%であったが初回外来受診時は63%に増えていた。【考察】POP患者の排尿自立度はほぼ自立しているためリハビリの介入は不要であった。POP手術後において、排尿自立支援の恩恵を受ける患者は限定的であるが、術後に問題となる下部尿路症状を見落とすことなく均一に質の高いケアを行える点においては有用であると考える。また、退院後に顕在化する尿失禁が問題であり、外来での継続した介入が課題と言える。