[LK4-1] 夜勤負担を減らし、仕事のコントロール感を持てるようにするための取り組み
~「患者にとっての利益」を目的としたタスク・シフト/シェアを考える~
2021年3月、日本看護協会から出された就業継続が可能な看護職の働き方の提案では、今後の超少子高齢社会の進展のなかで看護提供体制を維持していくためには、看護職ができるだけ長く、健康で働き続けられる持続可能な働き方の実現と、これを支える職場環境の改善が課題であると述べている。A病院では2018年から夜勤負担の軽減を考えた2交代13時間夜勤への取り組みや、時間外労働削減への取り組み、暴力・ハラスメントへの体制づくり、処遇改善への働きかけ等様々な取り組みを行ってきた。しかし、2023年1月に行った職員満足度・ストレスチェックの結果では、看護職員の仕事のコントロール感が大変低い結果であった。このことより、看護師の労働力不足が常態化している現状にあっては、看護部だけで職場環境改善に取り組むには限界があり「患者にとっての利益」を軸にした、組織全体での取り組みが必要と考えた。今回は、これまでの経緯を振り返ると同時に、現在行っている、多様な雇用への働きかけの結果得られたタスク・シフト/シェアの現状と課題、そして今後の組織としての展望を述べる。