第55回(2024年度)日本看護学会学術集会

講演情報

都道府県看護協会公募企画

都道府県看護協会公募企画④:熊本県 病院における就業継続可能な看護職の働き方の取り組み

2024年9月28日(土) 09:00 〜 10:00 第4会場 (大会議室A2)

座長:大道 友美

講師:津田 恵美・佐藤 並子・岡部 真紀

[LK4-2] やりがいを支える人事考課での評価と処遇
~働き方の制約や、役割と実績に見合う評価とやりがいを持って働き続けられる仕組みの構築に向けて~

佐藤 並子 (熊本リハビリテーション病院看護部長)

これから更に加速する生産年齢人口の減少と超高齢化は大きな社会問題になっており、そのような状況で、病院における看護職の確保と定着は喫緊の課題である。A病院は一般病棟と回復期リハビリテーション病棟の225床の病院で、実働看護職員数は160名、平均年齢は43歳である。夜勤の回数や勤務可能な曜日指定など働き方の制約や個々人の業務負担、担っている役割と実績に対し、公平な評価を行って欲しいという職員からの要望に応えることは長年の課題であった。そこで、人事考課と賃金を連動させる看護部内独自の仕組みを作成し、令和3年4月から運用を開始した。具体的には、勤務制限が無い事を評価の対象として賞与に反映する事と、看護研究や資格取得、委員会活動などの役割や実績に対する人事考課での加点評価の導入である。運用開始後は、随時、職員の納得度と要望をアンケート調査で確認しながら改善を加え3年が経過したが、運用開始時と比べ、部内における状況に変化がみられている。今後も公平で納得が得られる評価と処遇により、やりがいを持って働き続けられる仕組みの構築に取り組んでいきたい。