第53回(2022年度)日本看護学会学術集会 幕張

講演情報

交流集会

交流集会2 すべての母子が安心して子育てできるまちづくりを目指そう!!

2022年11月9日(水) 14:00 〜 15:00 第4会場 (301)

座長:大平 貴子・宮川 祐三子

講師:秦 美惠子・太山 由佳

[KR2-1] すべての母子が安心して子育てできるまちづくりを目指そう!!

秦 美惠子 (島根県看護協会会長)

【抄録】
 少子化、人口減少の進展が他の地域より早く進んでいる本県において、安心して子どもを産み育てる環境を整えることは重要な課題である。しかし、当時県内では分娩取り扱い施設の減少、助産師の就業先の偏在や助産実習施設の不足、助産実践を積み重ねる機会の不足等の状況に直面していた。
 本会は、平成 25・26 年度に実施された日本看護協会の「助産師出向支援 モデル事業」が、本県が直面している課題を解決する一助になると確信し、いち早く県行政を巻き込んで参画した。
 その後、平成 27 年度から県の委託事業として助産師出向支援事業に取組んできた。平成 26年度から令和3年度の8年間に、本事業に 15 施設が参加し、出向した助産師は延べ 29 名となった。助産実践力の向上、正常分娩対応の経験、新人助産師研修、助産外来・院内助産開設準備、応援出向等、それぞれの目的をもった出向を通して成果を上げてきた。各分娩取り扱い施設の役割・機能は異なるが、助産師たちは出向経験を活かして、それぞれの立場で安全・安心な出産ができる体制作りや妊娠・出産・育児への切れ目のない支援に取組み、助産師の定着にも繋がっている。