第53回(2022年度)日本看護学会学術集会 幕張

講演情報

ポスター

ポスター17群 看護教育~看護実践能力~

2022年11月9日(水) 09:30 〜 10:30 ポスター会場 (国際展示場)

座長:渡辺 尚子

[ポスターM-17-2] アドバンス助産師更新への支援

-更新要件に合わせた支援の取り組み-

石川 祐香1, 斎藤 りさ1, 米山 美恵子2, 池田 香保子2, 中野渡 陽子3, 奥山 薫4, 栗山 さゆみ4, 小関 真美1, 上野 真弓1 (1.東京都立墨東病院, 2.東京都立多摩総合医療センター, 3.東京都立広尾病院, 4.東京都立大塚病院)

キーワード:CLoCMiP、助産実践能力習熟段階、アドバンス助産師、更新区分、選択研修

【抄録】
【目的】A 自治体病院4 施設のアドバンス助産師更新予定者に対し更新区分に合わせた支援を実施し、今後のアドバンス助産師育成支援の在り方の一助とする。【方法】A 自治体病院10 施設のうち助産師の卒後教育体系のある4 施設で助産師人材育成活用検討委員会を立ち上げた。2020 年、2021年更新者には、更新区分「一般区分(以下、一般)」「看護管理者区分(以下、管理)」「ウィメンズヘルスケア区分(以下、WHC)」を確認した。「一般」では所属施設以外の4 施設での母親学級を順番に担当し集団指導の要件を満たすことができるサポートシステムを構築した。また分娩介助例数が要件に満たない助産師は、分娩件数が多い施設に3 ヶ月間勤務し分娩介助できる助産師長期実務研修を実施し要件達成件数を確保した。「WHC」では要件達成に必要な「WHC 研修」を4 施設合同で計画実施した。2022 年以降の更新申請要件の変更に伴い選択研修の受講が必要となったため、「アドバンス助産師更新のための自主勉強会(以下、自主勉強会)」を計画・実施した。【結果】4 施設の2020 年更新申請者は59 名、「一般」71%、「WHC」24%、「管理」5%、2021 年の更新申請者は35 名、「一般」80%、「WHC」17%、「管理」3%であった。母親学級のサポートシステムは5 名、助産師長期実務研修は12 名が活用し、WHC 研修は61 時間実施した。受講時間が満たせない職員に対しては、WHC 研修の条件を満たす研修の周知活動により必要な時間数を確保し、全員がアドバンス助産師更新することができた。2022 年以降の更新に向けた自主勉強会は、2021 年9 月に8 時間、11 月に6 時間実施し、1 回あたりの受講者は平均20 名であった。【考察】今回、4施設での取り組みは、必要な要件を達成するための支援の一助となり有効であった。アドバンス助産師の更新により助産師の知識や技術をブラッシュアップし、より一層助産師の専門性を高めることが出来る。更新者が増加することは、実践能力の高いアドバンス助産師の確保ができ、助産師の質の保証につながったといえる。2022 年以降のCLoCMiPレベルⅢの更新申請要件は、技術面と知識面を統合した研修受講等の実績150 時間に変更となる。自主勉協会を計画的に実施し、アドバンス助産師の更新と育成に活用できる支援の確立を目指す。