交流集会4 助産師の多様な働き方

[KR4-2] 勤務助産師が地域で兼業するということ

^○田中 優子 (古賀総合病院師長)

【抄録】
　日本看護協会では本年度、助産師としての多様で柔軟な働き方の提案や助産師などの看護職による女性に関する健康教育事業に向けた体制構築などが政策としてあげられている。私は2002年から、自分の子供が通う保育園の保護者向け性教育を始めた。現在その性教育は宮崎県などから宮崎県助産師会への委託事業となり、病院に勤務しながら助産師会からの派遣講師活動を続けている（年間15 回ほど）。当初自分の休みなどを利用しており院内の兼業という仕組みはなかった。しかし、ほかにも在宅医療研修会講師など多種多様な派遣依頼が病院へ来ることから、院内の兼業可能としたシステムを構築することとなった。私自身も講師として性教育を生徒さんたちに話すことは本来の助産師として大切な部分を伝えられ、助産師としてのやりがいや使命感を感じた。何より生徒さんからのパワーをもらえることがうれしく思う。現実には兼業が難しい施設もあるが、私は施設で働く助産師は地域に強くあるべきと感じている。今回は当院での兼業の現状と、助産師が地域で働くことの必要性をお話しし、皆さんと共に多様な働き方を考える機会としたいと思う。