交流集会5 地域包括ケアシステムの水平的連携は看護職の活動がカギ！！
～専門看護師・認定看護師の組織を超えた活動と看護管理者の役割～

[KR5-2] 地域の看護の質は看護管理者で変わる

～スペシャリストが看護を変える～

^○髙井 亜希 (藤田医科大学病院看護副部長)

【抄録】
　愛知県下32 の医療施設・介護施設の参加により活動している地域医療連携推進法人尾三会は、高度急性期医療から介護にわたる地域連携を目指し、在宅医療・介護を含めた新しい医療・ケアモデルの広域展開を進めている。今回、日本看護協会実証事業を通して、①尾三会看護管理者会議の開催、②転院時同行による継続看護の実践、③病院間の空床情報の共有、④地域共有の看護サマリの作成と活用、⑤遠隔コンサルテーション、⑥研修会の開催、⑦ e-learning システムの導入、など仕組みづくりを重点的に取り組んだ。連携体制の構築には、核となる看護職のリーダーシップが重要である。様々な問題を発展的な解決へ導くための看護管理者の「顔の見える」関係構築から開始し、スペシャリストである専門看護師・認定看護師・特定行為研修修了者による実践の場を提供するための組織横断的なマネジメントを実行した。重要なことは、これらの取り組みが現場の看護実践にどのような影響をもたらしたか、ということである。今後も患者が暮らす場所が変化しても、より質の高い看護を提供し続けることができる地域連携について取り組みを推進していきたい。