第54回(2023年度)日本看護学会学術集会 大阪

講演情報

口演

口演12群 DiNQLを活用した看護の質向上

2023年9月29日(金) 15:00 〜 16:00 口演会場4 第9会場 (1202)

座長:板東 由美

[口演O-12-2] 当院における労働と看護の質向上のためのデータベース(DiNQL)事業活用の実際

―データ入力作業の効率化を目指して―

中橋 貴子, 湯野 智香子, 下出 弘美, 中田 晴美 (小松市民病院)

キーワード:DiNQL、データ入力、データ収集、負担軽減

【背景】当院は、2015 年度よりDiNQL 事業参加を申し込み1 病棟で開始した。2016 年度より全病棟で参加し、現在まで継続参加している。これまで、各関連部署より収集したデータを看護部で集約し、病棟に配布し入力していたが、多くの時間と労力を要し、勤務時間外となることもあった。また、入力を担当する各個人で入力の手引きの解釈が異なり、正しいデータが入力されずエラーとなる状況もみられた。入力負担軽減を目的にデータ収集の方法、入力マニュアルの作成、エクセルのデータ集計シートを作成し、データ集計の方法の統一を図ったが、全ての担当者がDiNQL データ入力の手引きを理解することは出来ず、看護職が負担する時間と労力の軽減には至らなかった。【取組み内容】2022 年度より電子カルテの看護部門のシステム運用管理、看護管理に関する統計、看護職員管理などの業務を担う、看護情報・DX 推進部門(以下看護DX 部門)が新たに設立された。部門担当者は現在2 名で、病棟と兼務し業務をおこなっている。これまでは、病棟単位で入力していたDiNQL データ入力業務を、看護DX 部門が部門業務の一つとして一括集計、入力を行うようにシステム化を図った。【結果・成果】DiNQL に関するデータは、全て看護DX 部門で集計し入力するため、各病棟スタッフによる病棟単位の入力作業はなくなり、DiNQL データ収集、入力に関する時間と労力は大幅に削減された。また、データの収集、分析の一元化を図ることで、効率的に正しいデータが入力され、DiNQL データの精度も向上し目標管理や経営参画に活用することができた。【今後への示唆】看護DX 部門の取り組みにより、DiNQL データ入力の効率化が図られた。さらにデータの抽出、分析、提供がスムーズになった。今後、看護の質向上、労働環境の改善の課題抽出、目標管理にDiNQL データを積極的に活用していきたいと考えている。

DiNQL 関連演題の抄録については、商標登録 は省略しています。