[SK3-2] チームで共有できる看護提供体制データベースシートを作成する試み
~持続可能なDiNQL の活用を目指して~
【抄録】
順天堂医院では長年固定チームナーシング制が「チームナーシング担当看護師制」の呼称で運用され、小集団ベースのチーム内支援によって看護師間のスキル差をカバーし、柔軟な運用ができる点が支持されてきた。一方、院内データをDiNQL で概観すると、転倒転落や誤薬など医療安全面では高い水準を維持しながら、褥瘡対策や身体抑制など療養支援の面では部署ごとに固有の課題があり、労働管理面では時間外勤務時間で部署間のばらつきがある現状を中々改善できない悩みを抱えている。様々な指標は現在の看護提供体制に課題を示しており、近年開発されてきたPNS やセル方式を参考に、看護方式の変革にチャレンジする看護師長はいたが、データマネジメントという観点で部署の看護方式を含めた看護提供体制の全体像を把握し、その有効性を検証し最適化していくという文脈では、チーム内外の共有度が低い状況にあった。そこで、DiNQLを持続的に有効活用していく一つの方策として、各部署の看護提供体制の現状をチームで共有できることを目的としたデータベースシートの作成に取り組んだ。その経験を共有し今後の課題について対話を深めたい。
順天堂医院では長年固定チームナーシング制が「チームナーシング担当看護師制」の呼称で運用され、小集団ベースのチーム内支援によって看護師間のスキル差をカバーし、柔軟な運用ができる点が支持されてきた。一方、院内データをDiNQL で概観すると、転倒転落や誤薬など医療安全面では高い水準を維持しながら、褥瘡対策や身体抑制など療養支援の面では部署ごとに固有の課題があり、労働管理面では時間外勤務時間で部署間のばらつきがある現状を中々改善できない悩みを抱えている。様々な指標は現在の看護提供体制に課題を示しており、近年開発されてきたPNS やセル方式を参考に、看護方式の変革にチャレンジする看護師長はいたが、データマネジメントという観点で部署の看護方式を含めた看護提供体制の全体像を把握し、その有効性を検証し最適化していくという文脈では、チーム内外の共有度が低い状況にあった。そこで、DiNQLを持続的に有効活用していく一つの方策として、各部署の看護提供体制の現状をチームで共有できることを目的としたデータベースシートの作成に取り組んだ。その経験を共有し今後の課題について対話を深めたい。