第54回(2023年度)日本看護学会学術集会 横浜

講演情報

ポスター

ポスター32群 周術期の看護

2023年11月9日(木) 14:30 〜 15:30 ポスター会場 (G1-G4)

座長:中野 あけみ

[ポスターY-32-6] 全身麻酔導入と覚醒時に麻酔介助を行う看護師が患者観察できる環境作り

―手術室経験1 ‐ 2 年目看護師への関わりから見えた問題と対策を行って―

岩下 哲也, 平川 竜次 (田川市立病院)

キーワード:全身麻酔介助、手術室看護師、患者観察、異常の認識、環境作り

【目的】A 病院手術室では感染対策で全身麻酔導入と覚醒時は看護師1 名で麻酔介助を担当、他スタッフは退室している。手術室経験1-2 年目の看護師も麻酔介助を担当する、経験3年目以上の看護師と比較すると準備や手技に不慣れである事から感染対策と麻酔介助手技に追われ、患者観察に時間を作ることが難しく患者に異常が生じた際の認識が遅れる懸念があった。そこで手術室経験1-2 年目看護師3 名に麻酔介助時の患者観察環境についてアンケートを行い、問題の抽出と対策を行い全身麻酔時の患者観察ができる環境作りに取り組む事とした。【方法】対象 手術室経験1-2 年目看護師3 名 期間 202x 年7 月から202X 年8 月までの2 か月 方法 手術室経験1-2 年目看護師が麻酔介助時に感じている問題点をアンケートにより明らかにし、対策を行った後に再度アンケートを行い患者観察が行える環境となったかを評価する データ収集方法 質的研究 倫理的配慮 研究に参加、不参加に関わらず不利益は生じない事を文書で説明、アンケートの回収を持って同意とした。【結果】202x 年7 月に対象者3 名へ全身麻酔介助時の患者観察環境についてアンケートを行った、良い、悪いで評価し、自由意見を記載とした結果、悪い3 名100%となった、意見として感染対策、PPE の準備と着用に時間を要する、麻酔介助の準備と手技に追われ患者観察の時間が作れない、患者の観察項目が良く分からない、という問題があった。対策として感染、麻酔物品の配置を見直しセット化し準備の時間を短縮、PPE 着用、麻酔介助手技と、観察項目を記載したシートを作成し対象者へトレーニングを行った、シートの掲示を麻酔介助時の動線上目につく場所へ掲示した。対策後に対象者3 名へ患者観察環境のアンケートを行った。結果良い3 名100%となり意見では、準備とPPE着用に要する時間の短縮ができ時間に余裕ができた、麻酔介助手技は以前と比べて慌てる事が少なくなった、観察シートに沿った観察を行い患者に異常が生じていないことが確認できた、との意見があった。【考察】手術室経験1-2 年目の看護師3 名に、アンケートを行い問題を明らかにし対策を行った事で、3 名全員が良い環境となったと評価し、全身麻酔介助時の準備時間短縮による時間的余裕ができた、また手技の習熟とシートに沿った観察ができるようになり患者観察の環境作りが行えたと考える。