[SOT-6] 専門作業療法士セミナー6

[SOT-6-1] 認知症の人のWell-beingを考える

松下 太 (森ノ宮医療大学 総合リハビリテーション学部 作業療法学科/大学院保健医療学研究科)

時には「問題行動」として扱われる認知症の人のBPSD（Behavioral and psychological symptoms of dementia）。
このBPSDは、脳の障害による認知機能障害も影響しているが、そのほとんどは身体脳健康状態、生活歴、性格傾向、社会心理による認知症の人の心理的ニーズが満たされない状況、さらにはストレスへの対処能力の低下にために引き起こされている。逆に、認知症の人の身体的ニーズや心理的ニーズが満たされることは、彼らの Well-beingを高めることに繋がる。
認知症の人の Well-beingを高めることは、作業療法士にとっても大切な目標となり得るが、どうすれば Well-beingが高まるのか、何をもって Well-beingの変化を捉えることができるのかなど、疑問は尽きないと思われる。
今回のセミナーでは、この認知症の人のWell-beingについて考えるきっかけにしていただければ幸いである。