日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 A (大気海洋・環境科学) » A-CG 大気海洋・環境科学複合領域・一般

[A-CG38_28AM1] 地球環境関連データセット博覧会

2014年4月28日(月) 09:00 〜 10:45 213 (2F)

コンビーナ:*樋口 篤志(千葉大学環境リモートセンシング研究センター)、茂木 耕作(独立行政法人 海洋研究開発機構 地球環境変動領域)、芳村 圭(東京大学大気海洋研究所)、釜堀 弘隆(気象研究所)、川原 慎太郎(海洋研究開発機構)、座長:川原 慎太郎(海洋研究開発機構)、茂木 耕作(独立行政法人 海洋研究開発機構 地球環境変動領域)

09:00 〜 09:15

[ACG38-01] 海洋環境再現データセット可視化・ダウンロードシステムの開発

*福田 和代1齋藤 秀亮1石川 洋一1増田 周平1杉浦 望実1石黒 駿1園田 朗1 (1.独立行政法人海洋研究開発機構)

気候変動研究に有用な海洋環境再現データセットの利用を促進するための可視化・ダウンロードシステム"Estimated State of Global Ocean for Climate Research (ESTOC) [1]"を開発した。対象となるデータセットは, ポテンシャル水温・塩分などの8つの海洋物理変数と硝酸態窒素・植物プランクトンなどの5つの海洋生態系変数から成る3次元または2次元の格子点データである。その期間は1957年から2009年までの53年にわたり,6996個,55GBのNetCDFファイルで構成される。データセットを利用する主なユーザとして気候分野だけでなく,海洋生態系分野や水産分野の研究者も想定し,システムに必要な機能を検討した。可視化ページではユーザが指定した条件でデータのクイックルックを行うことが可能である。コンターやベクトルはベースマップ上に描画される。ユーザが興味のある領域をズームインしたり,カラーテーブルを用いて表示色の変更を行うことができる。また,その表示状態に対応したアニメーションを再生することも容易である。さらに,マップで指定した地点のデータについて,時系列・鉛直プロファイル・緯度―深度断面図,経度―深度断面図が表示できる。表示されたマップやグラフはPNGやJEPG形式の画像ファイルとしてダウンロードすることも可能である。ログインユーザはデータファイルのダウンロードが可能である。可視化ページにおいてマップ表示に対応したデータファイルがダウンロードできるほか,ダウンロードページにおいて複数データファイルのダウンロードも可能である。ダウンロードは次の二つの方法が選択可能である。一つは通常のブラウザによるダウンロードである。もう一つはwgetコマンドを用いるためにダウンロードURLをユーザの登録アドレスにメール送信する方法である。システム管理者向けには,ダウンロード状況がダウンロードログに記録される。その情報は今後のデータ提供サービスの改善に役立てられる予定である。URL[1] http://www.godac.jamstec.go.jp/estoc/j/