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[BPT23-16] 月惑星表面のクレータ記録からみた後期重爆撃期
キーワード:後期重爆撃期, クレータ, 月
後期重爆撃の有無は,月科学だけでなく地球科学,惑星科学における最重要未解決問題である.アポロ試料中のインパクトメルト岩の放射年代は38~40億年に集中しており,このことから一部の月科学者は39億年前に天体衝突が活発な時期があったと考えてきた [e.g., Tera et al., 1974].これを後期重爆撃期仮説と呼んでいる.一方,この説に反対する研究者も少なくない.アポロ試料はImbriumやSerenitatisといった比較的若い (~39億年) 特定の衝突盆地からの放出物に汚染されているために一様な年代を示しているだけ,という主張である.本発表では,月惑星表面のクレータ記録にもとづいて後期重爆撃の有無について議論する.