日本地球惑星科学連合2014年大会

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口頭発表

セッション記号 G (教育・アウトリーチ) » 教育・アウトリーチ

[G-03_29AM1] 小中学校の地球惑星科学教育

2014年4月29日(火) 09:00 〜 10:45 423 (4F)

コンビーナ:*畠山 正恒(聖光学院中学高等学校)、座長:畠山 正恒(聖光学院中学高等学校)

09:00 〜 09:15

[G03-01] 岩石・鉱物の風化実験に関する生徒理科継続研究2

*小森 信男1 (1.大田区立蒲田中学校)

キーワード:生徒研究, 紫外線, 水, 鉄カンラン石, 玄武岩, 風化変質

筆者は、岩石や鉱物の風化変質を実験的に調べる継続研究を東京都区立中学校科学部の生徒研究として23年間行っている。この継続研究の中でも、紫外線と水による玄武岩や鉄カンラン石の変質の研究に最も力を入れてきた。この研究は、火星上に酸化鉄が多い原因の一つを明らかにするという目的のためである。このために、精製水に浸した玄武岩、鉄カンラン石等に紫外線を照射しその変化を調べている。火星上には、玄武岩が多く、この中には鉄カンラン石がおそらく存在する。また過去の火星上には水が存在していたと推定されている。そのため過去の火星においては、紫外線と水が、岩石を変質させる要因の一つになったと考えているためである。このような研究は、指導教員である筆者がまず興味を持ち、科学部の研究の方向性や計画を決め機材等を準備する。そして、その研究に興味を持った生徒が科学部に入部し、研究を行っていく。つまり教師主導の理科継続研究であるが、その中で生徒の発想や意見を生かしていく。中学校や小学校理科においても、このような教師主導の理科研究は日本ではもっと活発に行われるべきと考える。そして、特に地学分野や生物分野では、そのような教師主導の生徒理科継続研究は実践しやすいと考えている。