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[MIS29-P03] VLF送信電波の振幅及び位相情報を用いた地震に伴う下部電離層擾乱の位置・空間スケール同定に関する研究
キーワード:電離層擾乱, FDTD法, VLF/LF送信局, 地震
地震に先行した電離層擾乱はVLF/LF帯電波伝播異常を引き起こすが,詳しい発生機構は未だ明らかになっていない。震源と擾乱位置,地震の規模と空間スケール等の対応関係を明らかにすることは擾乱発生機構の解明や将来の地震予測につながるため,観測された電波の情報を数値計算結果と比較し,擾乱の位置・空間スケールの同定を行うことが必要不可欠である。本研究では地震に伴う下部電離層擾乱を振幅変化に加え位相変化も用いて導出した。その結果,地震に先行する電離層擾乱において振幅に異常が見られた際には位相にも顕著な変化が見られた。また,FDTD法を利用したVLF/LF帯伝搬の数値解析結果と実測値を比較したところ,振幅及び位相変化ともに良い一致が見られた。以上から地震に先行した電離層擾乱の位置・空間スケールを同定する上で,振幅・位相の2つの情報量を同時に使用することは有効性である。