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[MIS30-01] 猪苗代湖ボーリングコア(INW2012)の岩相層序と過去約2000年間の珪藻群集変化
キーワード:猪苗代湖, 湖底堆積物コア, 層序, 珪藻群集, 後期更新世, 14C年代
猪苗代湖の湖底堆積物は,湖心部付近において掘削されたコア(INW2012)の岩相層序により,下部・中部・上部に3分される.下部(深度37.17–26.60m)は,砂礫層と細礫や材片を含み上下方向に岩相変化の激しい中粒砂–砂質シルトからなる.中部(深度26.60–24.89m)は,材片を希に含み上方に細粒化する極細粒砂–シルトからなる.上部(深度24.89–0.00m)は,主に明暗色に細互層する粘土層からなり,テフラ層や陸域起源と考えられる重力流堆積物を挟在する.下部・中部・上部は,それぞれ猪苗代湖成立前の河川成堆積物,猪苗代湖形成初期の湖成堆積物,現在と同程度の大水深環境下で形成された湖成堆積物である.また,堆積物中の材片の14C年代値から,猪苗代湖が湖として成立したのは約4万2千年前であり,猪苗代湖層上部の堆積速度は0.3–1.0(mm/yr)である.本研究では,上部の2.00–0.00 m(過去約2000年間)の珪藻分析を行った.講演では,珪藻群集組成変化とそれを駆動する環境変化の詳細について述べる.