日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS31_2PO1] 分野横断的連携による総合的な地球温暖化研究に向けて

2014年5月2日(金) 16:15 〜 17:30 3階ポスター会場 (3F)

コンビーナ:*立入 郁(海洋研究開発機構)、河宮 未知生(海洋研究開発機構)、筒井 純一(電力中央研究所)

16:15 〜 17:30

[MIS31-P04] 第6次結合モデル相互比較計画 (CMIP6)について

*河宮 未知生1 (1.海洋研究開発機構)

キーワード:CMIP6, IPCC, 温暖化予測, モデル相互比較, 社会経済シナリオ, 気候モデル

IPCCの第1作業部会による第5次報告書が平成25年に公表されたのと同時期から、次期の温暖化予測実験の枠組みについての議論が始まっている。同年8月には米国コロラド州アスペンでAGCI(Aspen Global Change Institute)ワークショップが、10月にはカナダのビクトリアで世界気候計画(World Climate Research Program, WCRP)の結合モデル作業部会(Working Group on Coupled Model, WGCM)の会合が開かれ、第6次結合モデル相互比較プロジェクト(6th Phase of Coupled Model Intercomparison Project, CMIP6)における温暖化予測実験の推進体制について検討が行われている。
CMIP6の運営体制として提案されているのが「分散型運営」である。これは、炭素循環についてのC4MIP, 古気候についてのPMIP, ジオエンジニアリングについてのGeoMIPなど関連の深いモデル相互比較プロジェクト(MIP)と協力しながら、CMIPそのものはすべてのMIPに共通する基盤的な実験のみを、その他のMIPは各々の関心に応じた実験を、それぞれ管理し、全体としてCMIP6を形成するという体制である。そうした分散型運営に際しCMIPが管理すべき中心的な実験とは何かについても議論が交わされおり、CO21%漸増実験などの理想化実験や、緩和策を施した場合と施さない場合それぞれについてのシナリオ実験などが提案されている。スケジュールとしては、平成27年末までに社会経済シナリオを作成し、平成28年初頭には実験デザインを固め、モデルグループによるシナリオ実験の実施は平成29年からとなる見込みである。